筋トレするとハゲる説は聞いたことがある方もいらっしゃるかと思います。
「プロテインの飲み過ぎだからハゲる」、「筋トレしすぎて男性ホルモンが出すぎてハゲる」色々な説がありますが、正確に原因を語れますでしょうか。
本記事はなぜ筋トレとハゲると言われているのか、本当にハゲるのかを徹底追求していきます。
結局、筋トレ、プロテインでハゲるの？
結論から申し上げますと「ハゲる心配はありません」
というのも筋トレに伴う男性ホルモンの上昇が髪に直接影響を与える、プロテイン摂取による薄毛報告というエビデンスは出ていないからです。
では、なぜ筋トレ、プロテインの飲用でハゲると広まってしまったかと言うと、薄毛と筋トレに共通して出てくる「テストステロン」という成分に問題があるのです。
テストステロンとは？
「テストステロン」とは、筋肉・骨格の形成や記憶力・向上力アップなどに効果があるホルモンです。
トレーニングによって筋肉が刺激されると、ホルモン分泌が活発になり血中のテストステロン値が上昇します。男性の身体にさまざまなメリットをもたらすテストステロンですが、薄毛のきっかけをつくる物質の一つでもあります。
しかし、男性の薄毛は複数の物質が複雑に作用し合って生じるものであり、テストステロンはその一つに過ぎません。
活性型ホルモンである「DHT（ジヒドロテストロン）」が薄毛の原因であり、この物質は「テストステロン」と「5αリダクターゼ」と呼ばれる酵素が結びつき、形成される物質となります。そのため「テストステロン＝ハゲる」というイメージがついてしまったというのが真実となります。
「DHT（ジヒドロテストロン）」＝「テストステロン」+「5αリダクターゼ」
DHTは、発毛や育毛に関する司令を出す「毛乳頭細胞」にある「男性ホルモン受容体」と結びつくと、脱毛シグナルが出され、毛の生成や着色をおこなう「毛母細胞」の細胞分裂を抑制してしまいます。脱毛シグナルが出されると成長期が短くなり、髪が成長しきらないまま抜け落ち、薄毛となるわけです。
薄毛と関係のあるテストステロンは筋トレによって増加する。この解釈は間違いではないのですが、「筋トレをするとハゲる」と結論づけることはできないのです。
運動する方がむしろ薄毛予防になる
以外と知られていない事実として「運動した方が、むしろ薄毛予防になる」ということです。
運動をすると新陳代謝が改善され、血行改善、コレステロール減少効果、生活習慣病の予防など健康に良い効果が多くあります。特に頭皮の血流が良くなると髪の形成する成分「ケラチン」を作り出す能力が向上するので、髪質が向上して薄毛を予防することができます。
ウェイトトレーニングでは筋肥大させるためにテストステロンが出ますが、息が上がらない程度の軽いジョギングやエアロビクスは、逆にテストステロンを下げる効果もあるので、心配な方はまずは有酸素系の運動を生活に取り入れてみるのが良いでしょう。
プロテインはなぜハゲると広まった？
これはおそらく、プロテインでムキムキになる＝男性ホルモンが増える＝ハゲるとイメージがついてしまった結果だと思います。
プロテイン摂取 + 男性ホルモン増加 ＝ ハゲる(イメージ)
しかし、真実はプロテインはたんぱく質なので、髪を生成する物質の一つであるたんぱく質を多く摂取することは逆に髪に良いのです。
髪の毛の80%以上は、たんぱく質によってつくられています。しかし、髪や頭皮にタンパク質がエネルギーとして送られるのは、生命維持に必要な器官に送られた後のため、髪はたんぱく質不足の影響を受けやすく、不足すれば健康な髪が生えにくくなります。
そのため、プロテインでたんぱく質不足の状態を無くすよう促すのにはハゲ対策としてとても良いのです。
筋肉増強剤のステロイド「アナボリックステロイド」はハゲる
筋肉増強剤である「アナボリックステロイド」、つまりドーピングの副作用として、髪が薄くなるという弊害は報告されています。
アナボリックステロイドを摂取すると、体内に大量のDHTが生成されます。その結果、フケ毛が増えハゲにつながる、というわけです。ただし、摂取したからといって全員ハゲるわけではありません。普通に生活していてもハゲる人とハゲない人がいるように、その人の体質や遺伝が関係しています。
ドーピング、ステロイド系は悪い効果ばかり報告されていますし、一般にドーピングするなんて機会はないですので、まずは気にする必要はないでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
実際に運動もプロテインも逆に髪に良いことがわかっていただけたかと思います。
しかし、何事にも健康が第一です。不健康であれば薄毛にもなりますし、ストレスも溜まって良くはないでしょう。
まずは自身の体調改善を目指すのが髪にとっては良い結果となりますので、日々の生活見直しから始めていきましょう。
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